「俺は社長の知り合いだ」

まだ従業員だったころ、見知らぬお客さんから、


「俺はここの社長の知り合いだ。だから安くしろ」


という命令がありました。

値引き交渉ではありません。命令です。


そう言われたからと言って簡単に信じることはできません。

嘘をついている可能性があります。

断りましたが、先方も引き下がることはなく、

何回か押し問答の末、かなりご立腹のご様子で帰っていかれました。


やがて外出中の社長から電話があり、値引きするように言われました。

そして意気揚々と入店してきた先ほどのお客さん。

「俺を誰だと思っているんだ!」と言わんばかりの態度でした。

「虎の威を借る狐」式の値引き交渉は本当に不愉快です。


「誰々の知り合い」式の値引き交渉は全く意味がありません。

本人が同行していて、かつ常連さん・お得意さんであれば、

お客さんの顔を立てて多少は考慮しますが、

それ以外は「ああ、そうですか」で終わりです。


ところで、社長である私に向かって、

「おれは社長の知り合いだ」と出鱈目を言う人がいないものかと、

ずっと待っていたのですが、

ついにそういう人は現れませんでした。残念!

"「俺は社長の知り合いだ」" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント